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スチコン、初めて物語皆さん、「スチームコンベクションオーブン(スチコン)」と呼ばれるオーブンがあることはご存知だとだと思いますが、日本で初めて「スチコン」を作ったのはどこの会社だと思いますか? 今を遡ることおよそ40年、日本がこれからバブル景気に突入しようという時期に、ドイツから「コンビオーブン」なるものが入ってくることになりました。これは、熱風と蒸気で「煮る」「焼く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「炊く」などの様々な加熱調理が自在にできるという優れものでした。 ほぼ時を同じくして、国産で「煮る」「焼く」「炒める」「揚げる」「茹でる」「蒸す」「炊く」を自在にこなすオーブンを開発した会社がありました。その会社は、その機械を「スチームコンベクションオーブン」と呼びました。熱風を対流させて調理をするコンベクションオーブンに、スチーム機能が合体したという意味です。 ドイツ製の「コンビオーブン」なるものも、熱風と蒸気で様々な調理を行うという点で、まったく同じ機能を持ったオーブンだったのですが、こちらの方は、熱風と蒸気がコンビで調理するという意味で、「コンビオーブン」と名づけられたのでした。 当時、日本にはなかった機械だったので、一般名称がまだありませんでした。当時の雰囲気としては、ドイツからの舶来ということで、「コンビオーブン」という名称が一般化していくかに思われていました。(当時は欧米の製品というだけで、多くの人が、「ははー」とひれ伏す時代でした) しかし、国産の「スチームコンベクションオーブン」を開発した会社は、手塩にかけて開発した自社製品につけた名前を普及させたいという強い思いから、新聞社や雑誌社に働きけるなどして、「スチームコンベクションオーブン」という呼び名の普及に全力で当たりました。 その成果もあり、今では、皆さんがご存知の通り、「スチームコンベクションオーブン(スチコン)」という名称が日本では一般化しています。 その会社の名前は「ニチワ電機」です。 国立科学博物館が運営する産業技術史資料データベースに、こんなデータが載っています。 お電話でのお問い合わせは、0120−218−506(ニチワ コール)までどうぞ。 |